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2015年7月18日土曜日

古民家を自分で再生 床を撤去



さて、土間をテラコッタにしている間、同時進行で床の手入れも始めました。実際には週末通いながら2年ぐらいかかった作業でしたが、簡単にまとめてみました。

この季節の小淵沢は最高です。

改修前

改修前の床はすべて畳でした。痛みがひどく、タンスの重みで歪んでいる場所、床下がたわんでいてフワフワする場所などが沢山ありました。




全面畳です

まずはこの畳を撤去します。処分費が一枚なんと1000円ほど。40枚ほどあったので、結構な出費です。昔は外において土に返したみたいなんですが、さすがにどれだけ時間がかかるのか不明なので業者にお願いしました。

畳をはずすと下から松の荒板が。
どんどん剥がしていくと、囲炉裏が出てきます。なんと2つほど出てきました。時代を感じますね。いつごろ使っていたんでしょうか。

囲炉裏
上の囲炉裏の下はこんな感じ。

根太や大引きの状況を見る為に、一気に畳と荒板を剥がしていきます。剥がしてみると、あたりまえなんですが荒板の下は土で多少驚きました。根太や大引きは古く、丸太の削り出しで直角や水平ではないです。昔の大工は一つ一つ手で調整していたんですね。

荒板を剥がすと、土。

もはやアウトドア


根太と大引き。大引きを追加した後の写真です。

古民家の床はフワフワしていましたので、根太が傷んでいたりする箇所がいくつもありました。また、そもそも大引きの間隔が広いです。大引きとは太い木材で、根太を支えている材です。上の写真だと横に渡してある木材ですね。現在だと普通は90cm間隔のようですが、なんとのその倍の180cm間隔。フワフワしている理由が分かりました。上の写真は実は新しい大引きを入れた後の写真です。

左がもとの大引き、右が新しく入れたもの。曲がってますねー。

上の写真の通り、大引きをまずは増やしました。次に新しい大引きにに根太を渡すための凹みを掘っていきます。左の大引きには見えますね。この作業、ノミを利用して完全手作業です。全部の部屋をやるのに3か月ぐらいかかりました。無言でカーン、カーン、とやってると修行のようです。

根太が入ってますね!この上に合板を張ります



大引きと根太を入れて、その上に合板を張っていくと、一応部屋っぽくなっていきます。なんて言っても土が見えないですからね。


合板を張った後














次は断熱材を入れて、さらにその上にまた合板を張ります。

角材を打ち付けて、その間に断熱材を入れます。

合板の上に、もともと畳の下にあった松の荒板を磨いて張りました。いい具合にあめ色になっていて、つやもありきれいだったので古民家にピッタリです。幅が一定じゃなかったり、歪んでいたりして合わせるのが大変でしたが何とかなりました。

松の荒板を張ると、古民家らしい佇まいになりました
いい色の床板です



また、奥の間には畳を入れました。将来的にはここを寝室にする予定です。新しい畳の匂いが気持ちいいです。ご近所の畳職人の方に頼んだのですが、なんと40年前にこの家の畳を入れたとのこと!まだ修行中だった時に入れたそうです。なんとも運命を感じざるを得ないです。

40年前に畳を入れてもらった畳屋さんと

畳を入れました。気持ちいー


古民家選びのポイントをまとめてみました。将来古民家の購入を考えている方はこちら:
「古民家の選び方:5つのポイント」